パソコンで書くシナリオ入門

パソコン初心者の方のためのシナリオ入門です。

このコーナーでは、パソコン初心者の方を対象にパソコンを利用してシナリオを書くための基礎知識やTipsを紹介します。


1.執筆に必要なソフト。 5.シナリオの構成法。
2.TeraPadを使ってみる。 6.推敲について。
3.知っておいたほうがいいこと。 7.1シーンシナリオの薦め。
4.情報の収集と発想法。


第七章 1シーンシナリオの薦め。

最後に、シナリオ上達のための一考察を記します。

シナリオがうまくなるには、とにかく書くしかないのですが、好きなことを自由気ままに書いていても進歩はしません。
一定の制約を設け、そのルールに従って、練習を積んだほうが技術が身につきます。

シナリオの技術は、映画やテレビドラマ、オーディオドラマ、漫画まで、様々なメディアで利用されていますが、その原点は、芝居でしょう。
芝居が、他のメディアと大きく違う点は、舞台(シーン)の切り替えが簡単にはできないということです。
最初から最後まで一つの舞台だけで演じられる作品も多くありますが、退屈しないで見ることのできるのは、人物の葛藤がよく描けているからだと思います。

シナリオは、シーンの積み重ねで成り立っていますから、1つのシーンが面白く書けていないと、どんなに全体のストーリーが優れていても、観客(読み手)は興味を持ってくれません。

そこで、お芝居を書くつもりで、1シーンだけのシナリオを書く練習してみましょう。

…自習用課題…

まずは下の例題を読んでください。
お芝居の骨組みだけが先に出来ています。
これに肉付けする形で、登場人物A,B,Cの年齢、性別、性格、そして具体的な舞台環境を創造し、1シーンだけのシナリオを書いてください。
文章量は、なるべく100行以内にまとめるようにしてください。

例題1
AとBが宝を探して旅している。
宝は、なかなか見つからず、疲れ果てたBが旅を止めようと言い出す。
諦めたくないAは、Bに説得を試みるが、うまくいかない。
そこへ、Cが現れ、Aの大切な人が危篤だと告げる。
Aは、迷うが、宝探しのほうが優先だと言って、帰郷を拒む。
Bは、なんて白状な奴だとAを責めるが、Aは、一人でも行くと言って、その場を立ち去る。
残されたBにCが言葉をかける。
Bは、何かを決意し、Aの後を追う。
例題2
AとBが話している。
Aは、Bが好きであることを告白しようとしているのだが、勇気が出ない。
そこへ、自分はCが好きであるとBが告白する。
ショックを受けるA。Bの話を呆然と聞いている。
Aは、自分を偽り、二人の間を取りもってあげる、と言ってしまう。
それを聞いたAは、なぜか怒って、去ってしまう。
Aは、Bが置いていった「何か」を見つけ、Bの本心を知る。
Aは、Bの後を追いかける。
例題3
Aは、Bと対決するために待っている。
しかし、いつまで経ってもBは現れない。
Bの代わりにやってきたCがBは死んだと告げる。
Aは、目的を失い、がっかりするが、Cと話すうち、疑念が沸いてくる。
Bを殺したのは、Cではないかと。
そして……。
Cの嘘を見破ったAは、怒りを露わにし、Cと対峙する。
例題4
Aは、Bに説教されている。
最初は、大人しく聞いていたが、苛々してきたAは、Bに口答えする。
その言葉はBを傷つけ、Bは泣き出してしまう。
Aは、困惑し、Bに謝り続けるが、Bは、Aに背中を向ける。
その態度にAは、愛想をつかし、言葉をかけるのをやめる。
しばらく沈黙が続いた後、耐え切れなくなったどちらか一人が何か話し始める。